はじめに
令和2年7月に入り、九州地方を中心に発達した梅雨前線は各地に自然災害をもたらし、気象庁は一連の豪雨災害を令和2年7月豪雨と命名しました。
現在は各地で復旧作業が行われる中、被災した場所へ災害ボランティアとして赴こうとしている人々は少なくありません。
そこで今回は災害ボランティアに行くために必要な準備の一部を受け入れ先の確保・移動手段の確保・体調管理の3つの観点から説明していきます。
実際に西日本豪雨災害の災害ボランティアとして活動を行っていた経験をふまえ、紹介していきます。
受け入れ先の確保
まず初めに行うべきは受け入れ先の確保です。
「災害ボランティアの活動をしたい」、「なにか手伝いをしたい」という思いがあっても現地で活動することはできません。
理由は被災地の住民の人々は災害ボランティアの人々を迎え入れる準備をすることができてないからです。
災害ボランティアに参加する人々の多くは被災地に訪れたことのない人々がほとんどであるため、被災地の状況に詳しく、適切な指示を出すことのできる機関が必要となります。
具体的な災害ボランティアの受け入れ先には市町村災害ボランティアセンターやNPO等の機関があり、現地で各種手続き(保険の加入や体調検査等)を行い、災害ボランティアに参加をすることになります。
まず初めに市町村やNPOのホームページを確認し、受け入れ先の確保を行いましょう。
移動手段の確保
次に必要な準備は移動手段の確保です。
理由は今回発生したような豪雨災害では洪水・土砂災害などに伴う鉄道・道路・橋梁などの交通網の寸断が起こっている場合があると移動手段が制限されることがあるからです。
バス・鉄道等の公共交通機関の動きが止まるほか、使える道路は被災地の人々の生活を支える貴重なライフラインとなるため自動車での移動も控えたほうがよいこともあります。
また、自動車で行けたとしても受け入れ先の駐車場の確保の問題もあるため注意が必要です。
さらに遠距離で移動をする人の場合は宿泊施設の予約も行わなければならないため、災害ボランティアに参加する段階で大きな負担がかかることが予想されます。
具体的な移動手段の例としては、公共交通機関を用いることや、複数人で一台の自動車を使う相乗りで移動することが挙げられます。
ほかにも災害ボランティアの参加時期をずらすなどの対応をすることで、現地の負担を減らすこともできます。
いずれにせよ災害ボランティアに参加する場合は必ず移動手段の確保が必要となります。
体調管理
最後に必要な準備は体調管理です。
私が実際に参加した西日本豪雨災害の災害ボランティアでは、連日35℃を超える猛暑の中で土砂かきや片づけを行った経験があります。
作業をしている人々が体調不良で参加できないうえ、現地は断水で水のない状態だったので過酷な現場となりました。
今回の豪雨災害の被害が落ち着いた頃には梅雨が明け、気温が上昇することが予想されるため注意が必要です。
さらに今回の豪雨災害の災害ボランティアには新型コロナウイルスを警戒する必要があるため、十分な体調管理に気を付けなければなりません。
具体的な体調管理として以下のようなものが挙げられます。
熱中症
- 水分・塩分の補給
- 日光を遮る帽子やサングラス
新型コロナウイルス
- 粉塵対策・新型コロナウイルス対策のマスク
- アルコールスプレーやお手拭き
その他
- 切り傷、打撲対策の簡易な医療キット
- クーラーボックス(食べ物・氷をいれるための)
災害ボランティアの参加で体調管理は最も重要な項目といえるため、あらかじめ対策をしておくことが大切です。
まとめ
今回は災害ボランティアに行くために必要な準備の一部を受け入れ先の確保・移動手段の確保・健康管理の3つの観点から説明をしました。
災害ボランティアに参加するためには様々な準備をし、万全な状態で現地に駆け付けることで現地の人々の力になることができます。
いよいよ災害ボランティアの受け入れが整いつつあります。
参加される方々が無事に参加し、役割をはたすことができることを願いこの記事を終わらせていただきます。