今回は、建設材料の一つである「鋼(はがね)」について解説していきます。
鋼って何?
鋼
ほかの物質を含まない純鉄に炭素が含まれているもの。
炭素の含有率(含まれている割合)によって呼び名が変わります。
炭素が0~0.04%含まれているものが錬鉄、0.04~2.1%含まれているものが鋼、2.1~6.7%含まれているものが鋳物(鋳鉄)と分類されています。
鋼の分類
この鋼についてもう少し詳しく見ていきましょう。
鋼の中でも炭素だけが入っているものを炭素鋼(普通鋼)、この炭素鋼にニッケル、クロム、モリブデン、バナジウム、タングステンなどの元素を添加したものが特殊鋼と分類されています。特殊鋼には物質ごとによって名前がついていますが、土木からは少し離れてしまうので、省略します。
鋼は、鉄に炭素が混ざった物質と紹介しましたが、実は炭素以外の物質も含まれています。
ケイ素、マンガン、リン、硫黄が混ざっています。化学的にいうと、鋼は純物質ではなく、化合物なのです。
なぜほかの物質を混ぜる必要があるのか?
純鉄でも十分に丈夫そうに思うのですが、実用上では純鉄では柔らかすぎるそうです。
鉄を硬くするために炭素を混ぜます。また、炭素以外の物質を混ぜると、その混ぜた物質の作用(効用)が生じます。
そうすることでより丈夫な鋼がつくられるのです。
鋼は橋梁の材料として活躍しています。皆さんも身のまわりに使われている鋼を探してみてください。