見えないところで人間を守る

ドボク大学の川﨑です。

最近、河川の氾濫による甚大な被害をテレビで見ていました。年々、激化している水災害、多くの命が犠牲になっています。しかし、対策がないわけではありません。今回は、私たちを水災害から見えないところで守ってくれている砂防堰堤について解説していきたいと思います。

砂防堰堤とは?

砂防堰堤という言葉を聞いたことがない人もいると思います。ダムと似ているのは知っているけど、違いをよく知らない人もいると思います。

まずは、定義から見ていきましょう。法的には以下のように定義されています。

砂防堰堤
基礎地盤から堤頂までの高さが15メートル以上のものをダムと呼び、15メートル未満のものを堰として扱われる。

法的な定義は少し難しい言い回しなので、ダムより高さが低いものという認識でいいと思います。

台風や梅雨前線などの影響で大量の雨が降ったときに、大量の水や土砂が上流から下流に流れていきます。その大量に流れる水の勢いや土砂を食い止める働きをしているのが砂防堰堤です。

どんな種類があるのか?

砂防堰堤にもさまざまな種類があるようです。今回は、形式で分けた場合についてまとめていきます。

砂防堰堤は形式で分けると、透過型と不透過型の2種類があります。

透過型砂防堰堤

この砂防堰堤は、名前の通り透過部が存在しています。透過部は写真でいうと、黒っぽい格子状の構造物がある部分のことです。

豪雨時、この透過部から水や土砂などが少しずつ流れ出ることによって下流に一気に大量の水や土砂が流出するのを防ぐことができます。

不透過型砂防堰堤

この砂防堰堤は、透過型とは違って一面が壁のようになっています。写真にある二か所の穴はヒューム管と呼ばれ反対側(上流側)の水位が上昇したときにここから少しずつ放水されるので、雨や土砂が一気に下流に流れ出ていかないようになっています。

写真には写っていませんが、右下のほうにも同じような水が流れ出ている箇所がありました。

しかし、透過型のように穴が大きくないので、大量の水や土砂が上流から流れてきたときに穴から出る水の量に対して上流からの水の量あまりにも多すぎるとあふれてしまう危険性があります。

どんな場所にあるのか?

先日、鳥取県にある不透過型砂防堰堤を見学してきたので、例として見ていきましょう。

前節で説明した不透過型砂防堰堤です。右側にある穴から上流からの水が出てきていますね。

豪雨によって上流からの大量の水が来て水位が上がると、上にある穴からも放水されます。

こちらは場所が少し違いますが、鳥取県内にあったので見学してきました。周りの様子を見てもらうとわかると思いますが、山間部にあります。草木が生い茂って堰堤が見えなくなってしまっていますが、しっかり機能しているようです。

このように、多くの砂防堰堤は私たちの生活とは少し離れた山間部にあることが多いです。だから、橋梁やトンネルなどのような存在感はありませんが、私たちを水災害から守ってくれているのです。

参考文献は以下の通りです。

参考 砂防堰堤のはたらき-よくわかる「砂防」国土交通省北陸地方整備局黒部河川事務所

すごくわかりやすいイラストで説明されているので、砂防堰堤に興味をもたれた方はぜひ読んでみてください。

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